10.302017
(2017年10月30日付 公明新聞7面掲載)
子どもを授かったお祝いと妊婦の外出を支援しようと、東京都葛飾区は、きょう30日から区内の妊婦を対象に「マタニティパス」(交通系ICカード)の交付を開始する。これは東京23区内初の試みで、区議会公明党(黒柳じょうじ幹事長)が導入を推進してきた。
「マタニティパス」は、事前に5500円分がチャージされており、電車やバスなどの公共交通機関での利用が可能。モンチッチのキャラクターが入ったパスケースも一緒に配布される。
対象者は、今年4月1日以降に区から母子健康手帳の交付を受けた人と、これから受ける人で、1人につき1枚。区役所の育成課や児童館、保健センターなど計12カ所で受け取ることができ、併せて看護師や児童相談員に不安や悩みを相談することもできる。これから母子健康手帳を受ける人は、本人確認ができるものを持参する。
区育成課によると、妊婦健診をはじめ、通院などに「マタニティパス」を利用してもらうことで、妊婦の外出を支援し、負担軽減を図ることが狙いで、毎年約4000人の対象者を見込んでいるという。同課の横山雄司課長は「子どもを安心して産み育てられるような環境を作り、出生数を増加させていきたい」と話している。
妊娠期の特徴として、体調の変化や不安などから外に出掛けることが少なくなる傾向にある。お腹が大きくなると、自転車なども利用ができなくなり、通院するのにも移動が不便になってしまうのが実情だ。
区議会公明党は切れ目ない子育て支援を実施するため、「マタニティパス」の発行を提案。牛山ただし議員が昨年3月の区議会予算審査特別委員会で、家庭の負担を軽減し、妊婦が妊娠期間中に路線バスを無料で利用してもらえる同パスの導入を訴えていた。
第1子を来年4月に出産予定の北村祐子さんは、「今まで自転車や歩きの移動が多かったので、パスが使えるようになり、ありがたい」とにっこり。第2子の出産を控える小林雅子さんは「近くに産院がなく、これまで移動が大変だった。本当に助かる」と話し、同じく中村範子さんも「パスを使って積極的に出掛けたい」と喜びを語っていた。 黒柳幹事長は「きめ細かい視点で、安心して子育てができる環境を整えていくことが重要。今後も力を入れて取り組んでいきたい」と強調していた。
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